まず、眼鏡を直す回数が増える。
それから指を噛んでいることが多くなって、最終的には俺と目を合わさなくなる。
それが君から俺へ”愛して”のサイン。

Love Me Do

知念君が平古場君と話している。心無しかいつもより楽しそうに優しげな笑顔を見せる知念君。
彼らは幼馴染で、だからそれなりに仲がいいことも知っている。
だけど知念君をそんな表情にさせる平古場君に図らずも嫉妬してしまう。
何度眼鏡を直したところでその事実が変わるわけもないのに、
ある時突然目の前の景色が変わって今見ているものが嘘だったなんていう
風にならないか、そんな事を考えて無意識のうちにその回数が増えている。
案の定彼らは今だ楽しそうに会話をしていて、逆にそんな場面をじっくり見て
彼らの仲の良さを再確認するだけの行為になってしまう。

知念君。

こっちを見て。普段自分に向けられているあの優しい笑顔や声を自分のモノにしておきたい。
だけど今、それらは俺じゃない他の人の方へ向けられている。
そのことへの悔しさから、無意識のうちに親指を噛んでいた。
彼は俺の恋人のはずで、平古場君のじゃない。
それなのにどうして俺の前で俺意外の人とあんなに楽しそうにしてられるんだろう。

そろそろ我慢も限界になってきた。
だからと言って俺にはどうすることもできないし、知念君の行動を制限する権利もない。
彼が誰と話そうが、彼の勝手だ。だけど自分以外に向けられる笑顔を見ていたくない。
だからそっちを見ないように、できるだけ目を合わさないように行動する。

「永四郎。」

そうしているうちに知念君がやってきて、あの優しい声で俺の名前を呼ぶ。
本当は知っている。あれは知念君が俺に嫉妬させる方法だってこと。
それでもこんな風に名前を呼ばれるだけで
どうしようもなく幸せな気分になるんだから知念君の作戦は成功だ。

そう、これは君から俺への“愛して”のサイン。


とても短い話しすみません><
今回のお話、単にわたくしが LOVE ME DO という言葉が好きだからっていう理由で生まれました。
なんかかわいいと思いませんか? 大好きでも愛してるでもなく“愛して”ってところが
…はい、それではここまで読んでくださってありがとうございました^^

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